竹宮惠子著「少年の名はジルベール」(小学館)
※ ジルベールは竹宮の代表作「風と木の詩」のキャラクター名。
そういう私は彼女の作品を読んだことがない。ではなぜこの本を読もうとしたか?
それは大泉サロンの実態を知りたかったからだが、作品を読んだことがないものにも面白く読ませる竹宮惠子の筆力は大したものだ。
あさま山荘事件の年、萩尾、竹宮、山岸、増山の4人は45日間の欧州旅行に出かける。
皆20歳を過ぎたばかりで、言葉も十分に喋れず、丸善で6カ国語辞典を買い込み、ヨーロッパ各国語に音韻的共通点があることを知り、「トーマス・クック鉄道時刻表」を見ながら貧乏旅行を楽しむ。
こういう経験がどれほど後の人生の糧となったか。
次は萩尾の著書「一度きりの大泉の話」(河出書房新社)だが、この2冊を読めば大泉サロンがより深く理解できるだろう。
※ 連れ合いの車ダイハツハイジェットを車検に出した。