「ウスリー紀行」アルセーニエフ著

夫の最後のボーナスを処理した。
定年後1~2年は、住民税や私の国民年金の支払いなど、社会保険料負担が大きく、念のためにいつでも引き出せて少しでも利率のよいMRFで運用することにした。

温かいので書架の整理をした。
タオルを頭に被りハタキをかけながら(今の若い人はハタキを知らないだろうが、埃を払う便利な道具だ)整理する。
掘り出し物を見つけた。

先日TVで見た黒澤の「デルス・ウザーラ」の原作の訳本を見つけたのだ。
それが、河出書房刊世界探検紀行全集10.長谷川四朗訳のタイトル名の本だ。
正確にいえば、原作は「ウスリー探検記」で、家にあったのはこの本の続編である。
1930年付で著者の序文があり、残念ながら目次にある『デルスの死』の途中から後が脱落している。
しかし、昭和33年(1958)に購入したことがわかる。
なぜなら、「土庄町富丘中学校図書館」の蔵書印があるからだ。土庄中学の前身だが、合併後また校名が変わっているのだろうか?
30年余り前小豆島に住んでいた夫が、廃棄処分になった図書館の本をもらったのだろう。
部分的な脱落だけでなく、表紙もぼろぼろで、よほど注意深く見ないと表題も読み取れない。
片づけを中断して読み始める。