山田寅次郎伝

1890年、和歌山沖でトルコの親善使節団が台風に遭遇し、600人近くの使者を出した。
山田寅次郎とは、この惨事に対し義捐金を集め、トルコに届けた当時26歳の男である。

1890年はチェホフがサハリンを探検した年でもある。
彼もその後、日本を訪れようとしたが、コレラが流行していたことにより、日本行きを諦めた。
トルコの使節団の何人かもまた罹患し、離日が遅れたために台風シーズンとなったのだった。

今年の一月に「明治の快男児トルコへ跳ぶ」というタイトルで現代書館から出版されたこの本の著者は山田邦紀・坂本俊夫の両名。

おりしもつい先日TVで、この海底に眠る沈没船エルトゥールル号の積み荷の調査が行われ、焼き物の皿が横浜焼きということが判明したとのニュースを目にした。

今年はトルコを訪れたいので、事前学習の一冊目だ。