松下竜一著「狼煙を見よ」

 
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★ この作品は1974年8月30日東京丸の内三菱重工本社前に爆発物を仕掛け、1975年5月19日に逮捕された東アジア反日武装戦線メンバー大道寺将司のノンフィクションだ。
 
松氏竜一全集全巻の解説を書いている山口泉は――私は、徳川幕府崩壊以後、現在に至る日本近代史を通覧して、日本社会が真に「近代市民社会」となり得る可能性が高まりつつ、しかもそれが決定的に潰え去ったのは1911年1月、近代世界を通じても空前のフレイム・アップ(でっちあげ)であった大逆事件の12被告が絞首されたときだと考えている。 そして‶「戦後」日本„の欺瞞のなかで、天皇制国家の実態と現実的・直截的に向かい合おうとしたのが、彼ら東アジア反日武装戦線の企てだった。―― と述べている。
 
松下竜一は1982年7月14日に、新宿クリスマスツリー爆弾事件(1971年12月24日)の鎌田俊彦の控訴審証人として証言台に立つが、このときの弁護人が安田好弘だった。
安田好弘弁護士の話は山口泉の解説にも出てくる。
 
大道寺は死刑が確定後東京拘置所に拘留中。逮捕以来来年で40年になる。
鎌田は無期懲役で宮城刑務所に拘留中。
 
 
★ 明日から3日間西条市に住む旧友宅へ。