クレドシアター「外套」

★ 昨夜、ブルガリアの劇団クレドシアターが演じる「外套」を観るため、東かがわ市のとらまる座に出かけた。
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このようなパフォーマンスを観たのは初めてだ。
道化・コメディ・人形劇・パントマイムなどの表現を融合した舞台作品になっている。
ゴーゴリ原作「外套」はこの劇団が設立されたとき(1992年)の代表作だという。
一体この原作がどのように料理された舞台に仕上がっているのかとても興味があった。

上のパンフレット写真の右がステリャンさん(男性)、左が劇団代表者のニーナさん(女性)だが、原作の主人公アカーキー・アカーキエヴィチの幽霊を捕まえる作業員という、二人は原作にはない役柄を演じる。
衣装・シンプルな檻・紐などが巧みな演技でそれらしい生き物や道具に見えてくる。
アカーキー・アカーキエヴィチの幽霊はにぎりこぶし大のぬいぐるみの頭だけなのだが、布や紐で体や外套が表現され、観客はイメージを膨らませていく。

さらに驚くことに日本語で演じられる。
彼らはなんとこれまで9か国語で上演してきたという。
言葉はわからないので、音だけで覚え込んでいき、一言語の準備には2~3か月を要するそうだ。
この作品の上演時間は80分なので、驚異的だ。

二人の作業員は幽霊を取り逃がし、裁判にかけられることになり、観客たちは陪審員という設定になっている。
しばしば舞台から「陪審員の皆さま!」と観客に振られるのだが、観客は声掛けしてよいものかどうか初めは黙っていたが、そのうち数人の観客が反応し始めた。
観客の一人が小さなくしゃみをした。すかさずニーナさんは「Bless you !」と返すゆとりを持っている。観客をよく見ている。

クレドシアターはゴーゴリの「外套」とアンデルセンの「お父さんのすることはいつもよし」が代表作のようだが、作品の選定に劇団のポリシーを感じる。
ブルガリア演劇恐るべしだ。


★ 曼珠沙華が咲くころには根菜の煮物が食べたくなる。

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昼ご飯に煮物を作った。
こんにゃくの下茹でした分量が多かったので、半分は炒り煮にした。

春先なら、ちらし寿司とかそれぞれの季節に食べたくなる料理がある。
秋が来た。