「日本の悲劇」

1953.松竹 木下恵介の作品をみた。

タイトル名はあまりよくないが、中身はとてもよかった。
終戦後夫を亡くし、二人のこどもを育てていく母親の話。

話の進行の合間に当時の社会的な出来事が、フィルムや新聞記事の挿入で紹介されていく。
下山総裁れき死事件やメーデー事件・浅沼稲次郎刺殺事件など・・・。
ラストは主人公が列車に飛び込み自殺するのだが、これがリアリズムなのだろうか?
エミール・ゾラの「居酒屋」の主人公のほうがより一層のリアリズムを感じる。

しかし、最近見た邦画が「北の零年」で、がっかりしていたので、しみじみと邦画の良さを感じた。