北海道徒歩の旅 ②稚内市内~豊富町兜沼 ③兜沼~豊富駅前

6/12 稚内市内の国道40号線を南に折れる。人家がとぎれると、産廃処分場がいくつもあった。
宗谷湾岸も強風だったが、この日も南からの向かい風で歩幅が少ししかとれない。

途中兜沼へ向かう県道616号線の標識があり、豊富北インターを過ぎるまで40号線を南下する予定だったが、急きょ変更してこちらへ行ってみることにした。
この分岐点から宿まで2時間半かかったので、距離は10劼らいだろう。
宿の場所が分からず郵便局で道を尋ねる。
地図は1/20万と宿の近くをMapFan Webからプリントした1/12500を利用した。
ここは兜沼唯一の宿で、ここがなければ50劼鯤發ねばならず、徒歩では無理だ。

九州宮崎出身という40歳くらいの男性がひとりで切り盛りしている。
自衛隊に勤務していたおり、日本全国を見て回り、この地が気に入り生活の場と決めたという。
真面目で誠実そうな人だった。
この宿で、なんと私と同じ文洋さんの本を読んで、同じ事をことを試みた60歳の三重の男性と会う。
聞けば宗谷岬の宿も同じで、九州の指宿まで4ヶ月の予定で一気に歩くという。
宿の主人と三人で夕食を食べていると、近所の82歳になるというおじいさんが遊びに来た。
昭和の初め親の代に、岡山から開拓団として入植した2世という。数年前に奥さんが亡くなり、冬場は毎日10劼鯤發い瞳鮃維持に努めているとのこと。
時間があればもっと話を聞きたかったが、翌日のために早めに床に着く。
この宿で、夜通し鳴いている鳥がいることを知る。


6/13 豊富駅周辺は想像していたよりも町で、コンビニもあった。
兜沼を出るときに薄曇りで暑くなく、厚手のTシャツを重ねて着た。近くの食堂で北海道に来て初めてのラーメンを食べた。コーヒー付きで¥850。
この日のルートは「利尻富士」が見えるはずだが、曇っているため見えなかった。
宿はとても古い業者向けの旅館で、畳表がすりきれて衣類に付いた。
今の時期は牧草の収穫時期で、作業の人たちの長期滞在が多いそうだ。