「ひとつとなりの山」 池内紀著 光文社新書

著者は1940生まれのドイツ文学者。
定番ではない20の山の紹介記。
こんな本を読んでいると、とても山を歩きたくなる。

このなかで、長年の疑問がひとつ解けた。
それは「コリトリ」という地名の由来である。
夫と三嶺(高知徳島県境)に登ったとき、行きはR438を通ったが、帰りはR492を走っていたおり、この地名を見つけ、アイヌ語のような地名だなと思った。

20のなかの一つに、徳島県の剣山が紹介されており、『穴吹川の支流の一つを垢離取川というのは、垢離場があるからだろう。』とある。
つまり、「コリトリ」とは「垢離取」のことで、水垢離の行をする場所だったことに由来する地名だということだ。

「剣山」へは20年ほど前、一番下の子が3~4歳の頃、三嶺に登った帰り道(この頃はテントを積み込み、よくキャンプをしたものだ)、夫がついでに剣山も登ってこようと、夫以外の三人の子供たちと私はサンダル履きのまま登山した。
このとき、ロープウエイの乗り場付近で鳥の鳴き声をテープで流しており、いやな山だな~という印象が強く、この一回しか登っていない。