The first pension

夫の初めての年金支給日だった。
時刻を間違えて、ATMが開く15分前に家から一番近いところへ行った。
もみじマークの付いた年金を下ろしに来たらしいおじいさんが、車の中で待っていた。

先にウォーキングを済ませて、今度はその場所から近いATMに行った。
3台あるのにフォーク状に10人近くが並んでいる。
年金生活になったら、支給日が待ち遠しい気持ちがよくわかる。
我が家も現金が2万円を切っていたから、危ないところだった。

しかし、支給額の半分が住民税鬼鏸に消えていく。
残りで2カ月暮らすことは不可能だ。
1年間は預金を取り崩して生活することになる。

貧乏生活も楽しんで暮らさないと・・・。
裏庭のつつじが植わっているところに、細いきゃらぶきが20本ほど生えていた。
これを下処理して1cmに刻み、オイルで炒めて塩コンブで味付けして一品にした。