中村哲さん

☆ 一昨日紹介した本を読み終えた。
読みながら、カムイ伝の正助が何度も浮かんだ。
 
この本は2001.10~2007.4までのペシャワール会医療サービスの現地活動がまとめられている。
特に2003.3からの用水路建設事業に多くの紙面が費やされている。
 
この本に目を通すまで、中村さんは漠然と偉いひとだなあという印象だったが、読後はこれまで以上に超人的な人だということがわかった。
サブタイトルに、 ―アフガンの大地から世界の虚構に挑む― とあるが、報道されてきた「アフガン復興支援」の偽善と弊害の実態がこの本を読めば理解できる。
 
現場の写真や手書きの用水路構造図なども豊富で、理解を助けてくれる。
 
その間自身の二男と姉を亡くすという大きなダメージがあり、私生活で最も大変なことがあったときに、社会的に膨大な恩恵をもたらす仕事をなしえた。
本にはいっさい書かれてないが、日本で支えた家族の偉大さも思う。