映画 ③「アルジェの戦い」

⭐ アルジェリア独立戦争(1954~1962)を描いている。
監督はジッロ・ポンテコルヴォ(1919~2006)、イタリア生まれのユダヤ人で、のちにフランスに逃れる。1956年のハンガリー動乱ソ連に失望し、共産党を離れた。
映画の日本公開は1967年。

まず、映画の主人公でアルジェリア民族解放戦線のメンバーの一人であるアリの鬼気迫るシリアスな顔立ちに惹きつけられる。学校にも行ったことがなく、文盲で荒っぽい。
出演者のほとんどがアマチュア俳優だという。
ドキュメンタリー映画のようで、子供の演技も自然だ。

解放戦線側の指示で、3人の女たちが爆破テロを仕掛ける。
カフェ、レストラン、空港などで多くの人々が犠牲になる。
しかし、解放戦線側の目でハラハラしながら見ている自分がいる。

最後はフランス軍中佐の指示で、隠れ家もろとも爆破され、アリたちは亡くなる。
しかしその2年後、アルジェリア人たちの再抵抗で独立を果たそうとするところで映画は終わる。

1962年、幾度も暗殺の標的になりながらも、アルジェリア人の民族自決を認め独立を承認したド・ゴールはやはり偉大な人だろう。
これは②の「カティンの森」で隠されていた事実を表に出したゴルバチョフが偉大なのと同様に。

webで調べる中で、昔見た「シェルプールの雨傘」で、ドヌーブの恋人が出征していく場面があるが、それはアルジェリア戦争へ赴いたのだと知った。

映画を見て、その後復習する中で、知らなかったことや新たな気づきがあり、面白い。


⭐ 午前中は肺検診に行った。
私はマイコバクテリウム・アヴィウム菌に肺が感染し、通称肺MAC症に罹っている。
5年前レントゲンでその可能性が疑われ、昨年生検でやっとそれが見つかり診断がついた。
生検は医大で行なったが、経過観察となったので、また市民病院に戻った。(通うのにはこちらが近い)
今日はレントゲンとCTが診察前に予約されていたのだが、CTは拒否した。
必要以上に被爆したくないので、その旨医者に伝え、もしレントゲンで拡大の様子が認められたらCTもお願いしますと言った。
いつもなら3分とかからない診察だが、今日は少しゆっくりと医者が肺MAC症の昨今の状況を話してくれた。
何だかメンドーな患者だと思われたかもしれないが、自分の懸念を伝えスッキリした。
次回は1年後と言われ開放感を感じた。これまでは長くても半年ごとだった。

今はまだ特効薬がないし、長い付き合いになる病気だろうが、抵抗力を落とさないようにしようと思っている。