映画「オンリー・ザ・ブレイブ」&「30年後の同窓会」
※ 先ずは「オンリー・ザ・ブレイブ」から。
この作品は2013年、アリゾナ州で発生した大規模森林火災に出動した森林消防の精鋭部隊“ホットショット”を描いている。
ラストに実際の部隊で命を落とした男たちの写真と年齢が出てくる。
隊のリーダーであるエリックはまず走らせてみる。
隊員たちよりはるかに遅れて、吐きながらも完走したブレンダンの入隊を許可する。
ブレンダンは別れた恋人との間に女の赤ちゃんが生まれたが、恋人だった女性からは愛想をつかされていた。仕方なくスーパーで赤ちゃんの身の回りのものを買っては、恋人の玄関前に置いておく日が続いた。
立ち直りつつあるエリックの誠意を恋人も認め始め、赤ちゃんをブレンダンに預けるまでになる。
ある日ブレンダンの元に赤ちゃんがいるとき、赤ん坊は高熱を出し、医者へ連れて行こうと言う周囲に対し、そんなことをしたら二度と赤ん坊を預けてくれなくなると、周りの助けを借りて処置する。
買ってきた体温計の使い方がわからず、反対に口の中に入れようとしたり、使い方の絵には肛門に差し込むようになっていて慌てたりもする。
一方隊長のエリック夫妻も子供は持たないと言う合意のもとだったが、奥さんは子供が欲しくなり、エリックの仕事が心配でならず、夫婦の諍いが起きる。
この奥さん役のジェニファー・コネリーという女優はとても魅力的だ。
そのような私生活を過ごしながらも、エリックの部隊は多くの実績をあげていき、ついにホットショットの栄冠を得る。
ある日出動した火災現場で、ブレンダンは離れた小高い場所からの偵察の役割を与えられる。
エリックをはじめ他の隊員たちは逃場を失い、木を切り倒したわずかな空間で、防火シートを被ってやり過ごさざるを得なくなる。
燃え尽きた後はシートを被った全員の遺体があった。
自分だけが助かってしまったことにブレンダンは耐えられず、エリックの代わりに役立たずの自分が死ねばよかったと悔いる。そんなブレンダンをエリックの妻はそうじゃないと諭す。
ラストは現場の大木の下に、エリックをはじめなくなった隊員たちの写真や記念品を飾り、幼い娘を連れブレンダンが追悼している場面だった。
CGがなければ描けなかった作品だろうが、見応えがあった。
※ 次は「30年後の同窓会」。
30年間会ってなかったベトナム戦争時代の二人の友人サルとミューラーに、息子の葬儀に参加してもらうよう頼むことにした。
息子の死の真相を知ったドクはアーリントン墓地への埋葬を拒否し、故郷のポーツマスに埋葬することを決め、棺を運ぶ。
表現は違えど、3人の優しさが滲む。
「さらば冬のかもめ」を観たくなった。