大阪へ

14~17と大阪へ。
金曜日は仕事で次男の帰りが遅かったので、翌日京都へ行く予定だったが延期して、九条のシネ・ヌーヴォーへ行った。
新藤兼人監督の特集をやっていて、「陸に上がった軍艦」「どぶ」「狼」の3作品を観ることができた。
体力的に6時間が限界だろうと思ったから。

「陸に」は想像の範囲内のことが描かれてあり、たとえば沖縄戦で壕の中で泣いている赤ん坊を黙らせるために、正気を失った母親が岩壁に赤子を打ちつけて殺したという事実を聞いたときのような衝撃はなかった。

「どぶ」「狼」は素晴らしかった。
今「どぶ」で演じた音羽信子さんの役をやれる女優はいないだろう。
「狼」には口蓋裂の障害をもった子役が出てくる。戦争未亡人の音羽信子演じる母親の一人息子役である。
障害者もスクリーンから閉め出されて久しい。
まるで障害者が世の中からいなくなったように・・・。
犯罪を犯す5人はみな深い事情があるが、この障害をもつ少年の存在が圧倒的に映画全体にリアリティーと説得力を持たせている。
この作品は観ている途中で、高村薫の「レディー・ジョーカー」を思い起こさせた。

日曜日はナスカ展を見に京都へ。
これは混みすぎていて、じっくり見られなかった。

しかし、新藤監督に感服し大満足の連休だった。