マンガ「神聖喜劇」Part2

マンガ「神聖喜劇」弟6巻には、知恵遅れの二等兵スルメイカを盗んだことで、班長から死の恐怖を与えられ、なぶられるシーンがでてくる。

ここで、今年見た新藤監督の「どぶ」を思い出した。
この作品も知恵遅れの女性が、楽をして生きたい人々に利用され尽くす内容だ。

弟6巻にはこのシーンを「人間の魂にたいする侮蔑陵辱が、当人の先天的低能を玩弄することによって、まさしく私の目前に出現した」と表現している。

原作の大西巨人氏は25年かけて、マンガ化したのぞゑのぶひさ氏は10年かけてこの作品を完成させた。
わたしにはもう原作を読む時間はないだろうが、倫理という観点からとても興味深く読んだ。

程度の差はあれ、小学校を終える頃までには誰しもこのような現場に遭遇するだろう。
つまり、人の魂ないしは命をおもちゃにするような現場に・・・。