八十八夜

★ カレンダーをみると、今日は八十八夜。
 
『茶摘』 作詞作曲不詳 / 文部省唱歌
 
夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂る
「あれに見えるは茶摘じゃないか あかねだすきに菅の笠」
 
日和つづきの今日このごろを、心のどかに摘みつつ歌う
「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ 摘まにゃ日本の茶にならぬ」
 
八十八夜と聞いて、だれしも思い浮かべるのはこの歌だが、さすがに私も、あかねだすきに菅笠で、茶摘をしている光景は、イベント以外では見たことがない。
わたしの子供たちはこの歌が歌えるのだろうか?
歌えないように思う。 小学校で習ってなくては歌えない。
子供たちの音楽の教科書には、なかったように思う。
 
お昼御飯を食べているとき、夫がときどき「NHKのど自慢」を見ている。
出演者たちをみていると、この茶摘の歌詞に通じるものを感じる。
屈託無く、のどかで穏やか、まじめで倹しく生きている人達ばかりに思える。
 
買い物に出かけたとき、早苗を運ぶ運搬車や田植えの光景が多く見られた。
一昔前には、八十八夜に田植えをすることはなかったが、種まきなど忙しい季節の始まりであったろう。
 
賢治は『どんぐりと山猫』で、
「 おもてに出てみると、まわりの山は、みんなたったいまできたばかりのようにうるうるもりあがって、まっ青なそらのしたにならんでいました 」
と書いた。
この季節の山の緑の多様さは一番だろう。 ほんとうにうるうるもりあがっている。
 
 
★ 明日は二男が帰ってくる。
さて何を食べさそうか?