『また逢う日まで』 今井正監督 1950

★ 原作は 『ピエールとリュース』(ロマン・ロラン著)。
空襲下、若い男女が知り合う。 男は裁判官を父に持つ学生で、長兄は戦死し、次兄は陸軍中尉、母はすでになく身重の長兄の妻がいる。
女はポスター描きをしながら、母と二人ひっそりと暮らしている。
 
とうとう男にも召集令状が届き、明日出征という前夜、駅構内で会う約束をする。
男が出向こうとするとき、身重の兄嫁が倒れ、約束の場所に行けなくなる。
約束の時刻を1時間過ぎても、訪れない相手に気をもんでいるところに、直撃弾を受け女は命を落とす。
いつまでも戻らぬ娘を心配し、母は探しに出かける。
その娘の母と事情を説明するため女の家に向かう男は道中すれ違うが、互いの顔を知らない二人はそのまま通り過ぎる。
翌日、出征する男を見送ろうと娘の母はホームに向かうが、すでに男の乗る列車は娘の死を知らぬまま出発していた。
出征した男もまた戦死し、裁判官の父は息子三人を亡くし、長男の嫁と孫だけが残る。
娘の母が、形見となった娘が男を描いた肖像画を男の家へ届けるシーンで、映画は終わる。
 
男女は岡田英次久我美子、女の母に杉村春子
この作品を知らない人でも、このワンシーンは知っている人が多いのでは?
 
 
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