『余白の春』 瀬戸内晴美著 中公文庫

 
イメージ 1 ★ 金子文子を詳しく知りたくて、この本を図書館に予約した。
中を見てみると、1975年初版で借りたのは1983年の第7版だが、古い本なので活字が小さく読みづらかった。
私のように老眼が進んでいる方は、新潮から出ている『瀬戸内寂聴全集第6巻』に収められているので、そちらをお薦めする。
 
大逆事件というと1910年の幸徳秋水・管野スガ(須賀子)らが有名だが、それに比べて1924年の朴烈・金子文子の事件はほとんど知られていない。
 
この本の内容でまず圧倒されるのは、わずか20年余りの金子文子の来歴だ。
朴烈は彼女が命をかけるに値する人物だったのだろうか。
 
晴美時代か寂聴時代か知らないが、他に伊藤野枝をあつかった『美は乱調にあり』 管野スガをあつかった『遠い声』も執筆されているので、読んでみたい。