映画「太陽の蓋」

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★ 福島原発事故を描いた作品。
もし、事故当時自民党政権だったなら、あれだけ官邸がないがしろにされることはなかったのか?
東電は民主党を政権から引きずり下ろすために、官邸を無視し続けたのか?
東電→原発の父正力松太郎→読売新聞→自民党→CIA。
アメリカとの距離を置いた新しい関係を見つけない限り、希望はないように思える?
ビートたけしが「(アメリカとの同盟関係は)戦争に負けたんだからしょうがねえじゃないか」と言ったが、それはあまりに乱暴な発言だ。

6年経った今もメルトダウンした3つの原子炉の中が一体どうなっているか、確認もできていない状況で、2017年3月現在川内1号機と伊方3号機が稼働しており、事故後全原発停止期間は2年に満たなかった。

事故の費用負担は毎月の電気料金や預金利子から、また所得税からも特別に40年間、国民に求められ続けている。

国のエネルギー政策や大々的に宣伝された「オール電化」は正しいのか?

漏れ出し続ける放射能は誰の目にも明らかなのに、安倍晋三はなぜ「完全にブロックされ」などと平気で言うことができるのか?
原子炉の冷温停止状態とは放射能漏れがない状態ではないのだ。
メルトダウンで溶けた核燃料は圧力容器の底に穴をあけ、格納容器のコンクリート床に落下したままだ。

以前、南海日日新聞社刊「原発の来た町」斉間満著を読んだとき、原発事故の際の避難訓練として、「ハンカチを口に当てて逃げる訓練をする子供たち」の写真を見て、唖然とした。
ハンカチを口に当てることが放射能から身を守ることにつながるのか?!
こんな欺瞞、裏切りは許せない。

計画停電は必要だったのかということも思い出した。
東京に住む娘はこれで苦労していた。

あまり期待せずに見に行った作品だが、よく健闘していたと思う。
ラストに何度も繰り返される「なにも終わっちゃいない」も印象に残った。