原発学習会へ

※ 先日三木町Tさん宅で、原発学習会があった。
講師は志度町在住のOさん。

用意されていたレジメは4部で、①2016.3.9 大津地裁(山本善彦裁判長)で出された高浜原発3.4号機運転差し止め仮処分命令の主文と理由の要旨 ②2017.12.13広島高裁(野々上友之裁判長)で出された伊方原発3号機運転差し止め仮処分命令の主文と理由の要旨 ③講師Oさんの見解 ④元原発技術者山田太郎氏の「原発を並べて自衛戦争はできないー原発憲法の関係ー」の15ページからなる小冊子。

④の山田太郎氏はペンネームで、本名は小倉志郎氏。
「元原発技術者が伝えたい本当の怖さ」(彩流社)などの著書もある。

http://www.soshisha.org/jp/about_soshisha/機関誌「ごんずい」/392-2/原発全体が分かっている人はいない(小倉志郎)

上記サイトに、相思社の遠藤氏との対談がプロフィールとともに載っている。
この小冊子は、山田太郎(Tel: 090-8049-3178、E-mail: PXL11443@nifty.ne.jp)へ連絡すると手に入るようだ。頒価50円とある。

この冊子で私が最も認識を新たにしたのは、原発で最も危険なのは、原子炉そのものではなく、核反応が十分に起きた核燃料、特に、原子炉内で核反応をさせた使用済み核燃料である、という指摘だ。

冊子の最後は2点を覚えておいてくださいとある。
1. 原発に対する武力攻撃には、軍事力などでは護れないこと。従って、日本の海岸に並んだ原発は、仮想敵(国)が引き金を握った核兵器であること。
2. 一たび原発が武力攻撃を受けたら、日本の土地は永久に人が住めない土地になり、再び人が住めるように戻る可能性が無いこと。

講師Oさんはなかなかの人格者と感じた。
人間が作り出した核物質で一番毒性が強いのがプルトニウムだと、高木仁三郎は言う。
これはウランの核分裂で一般的に生成する放射性物質だが、1グラムで4千万人を殺せる毒を含んでいる。仮に地球上に75億人、プルトニウムを300トン(このうち日本は47トン持っている)とすると、地球上の人を160万回殺すことができる。
私たちは狂気の世界に住んでいる。
皆の話を静かに聴き、穏やかにこう話した。

何か引き裂かれるような感覚、安らげない気持ちはこの点にある。
73年よりも前に生きていた人は、少なくとも放射能の恐怖の中にはいなかった。


※ 山歩きの友人だったSさんと久しぶりにランチを楽しんだ。
Sさんは今年9月に89歳を迎える。昨年運転免許証を返上し、もっぱらバスと電車で高松へも出かけると言う。月に何度か朗読ボランティアをやっているそうだ。
娘さんが作ってくれたという可愛い布ブローチを襟元につけ、おしゃれで似合っていた。