映画「ペンタゴン・ペーパーズ」於イオン綾川

スピルバーグはトランプ政権だからこの映画を作ったというが、私は安倍政権下の日本のために作ってくれたと感じた。

政府の嘘を暴くことがどれほど必要とされているかということが描かれている。

時は1971年、ベトナム戦争は泥沼化していた。
トルーマンアイゼンハワーケネディ、ジョンソンの4政権が隠蔽してきたベトナム戦争に関する秘密工作が記された「ペンタゴン・ペーパーズ」の一部がニューヨークタイムズにスクープされた。

6月13日…ニューヨクタイムズが発表

6月15日…ニクソン政権が連邦裁判所に差し止め命令

6月18日…ワシントンポストが発表 
     同日司法省が禁止命令を出すが、今回は連邦裁判所は却下

6月30日…最高裁判所は差し止め命令を無効とした。
     ペンタゴン・ペーパーズの公表は公益のためであり、政府の監視は報道の自由に基づく     責務であるというのが判決理由だった。

この映画作品は上記の半月余りの出来事を描いている。

ワシントンポストの社主をメリル・ストリープ、編集主幹をトム・ハンクスが演じている。
ベトナム戦争は58220人の米兵が死亡し、100万人以上の命が犠牲になった。
体験者の中には43年経った今もPTSDを負っている人がいる。

トランプ政権の危機感から製作したとのことだが、なんと日本と同じことか!
このアメリカの最高裁判所の格調高い判決理由が、トランプ政権下で失われているのもうかがえる。
世界中の人に見て欲しい映画だ。

ラストにウオーターゲート事件も顔をのぞかせる。
今公開中の「ザ・シークレットマン」も同様の問題を扱っている。
ソレイユ2で上映されるので、来週見にいく予定だ。