映画「ラジオ・コバ二」ソレイユBF

※ シリア北部のクルド人街コバ二は、2014年9月からISの占領下になったが、クルド人民防衛隊による迎撃と連合軍の空爆支援で2015年1月解放された。

この映画は戦闘真っ只中の2014年からの3年間を撮っている。

監督は1975年イラク・ダフーク生まれのラベー・ドスキーで、現在はオランダ在住。
クルド人兵士だった姉を戦闘で亡くしている。

冒頭、重機による遺体の回収作業が映る。
損傷が激しく、強い腐臭のせいだろう鼻をつまんだ子供がその作業を見ている。

2011年の東日本でも先日の西日本豪雨でも、このような光景は多く見られたはずだが、メディアは隠すので単なる死者数から想像するのみだ。
地獄図は隠される。
その意味で、月刊誌「DAYS JAPAN」は大切にしたい雑誌だ。

映画の内容は、復興が始まったコバ二で女子大生がラジオ局を立ち上げ、未来を築こうとする人々と連帯する。その姿にかすかな希望が見える。