映画「スパイ・ゾルゲ」篠田正浩監督(2003)

※ これは篠田監督のラストフィルムで、本木雅弘が尾崎秀実役になっているので、私はおそらくTV放送で観た記憶があるのだが、15年前の作品でもありほとんど覚えていない。

那覇潤著「中国化する日本 増補版」(文春文庫)の中に、この映画作品のことが書かれてあり、以下の指摘をしている。
第一次大戦前には社会主義者の国際組織第二インターナショナルは2つの志向が混在していた。
一つは「万国の労働者が国境を越えて連帯する」という世界普遍的な志向で、もう一つは「それぞれの国で労働者主導の政権を樹立し、政府の力で市場をコントロールしていく」という国家主義的な志向である。
大戦後の第二インターナショナルは開戦を止められず国ごとに分裂した経緯で、後者の路線が基本になる。
映画「スパイ・ゾルゲ」はこの2つの志向(潮流)の矛盾や葛藤を軸に、昭和史を世界史の一部へと位置付けた作品であると、与那覇は高く評価している。

と言う訳で次男にレンタルしてきてもらうことにした。
我が家から○SUTAYAは車で30分はかかるので、利用しにくい。

映画は1931年の満州事変から1941年の日米開戦までが描かれていることだろう。ゾルゲの諜報活動期間は1933年~1941年、逮捕は1941年10月で、死刑執行は1944年11月7日(ロシア革命記念日)巣鴨拘置所にて行われた。



※ バナナケーキを焼いた。

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子供が帰省するとなると、私は手抜き主婦から小まめなお母さんに豹変する。
もっとも近頃は外食も多いのだけれど…。