毎日新聞「論の周辺」ー過ちの存在、否定する権力者ー

※ 9月3日付毎日新聞文化欄は大井浩一記者の執筆で、ドレフュス事件を取り上げ、菅政権が行った6人の日本学術会議新会員の任命拒否の誤りを問うものだった。

関係する権力者がその過ちの存在を否定し、あらゆる手段を使ってその存在を揉み消そうとする。菅政権は「桜を見る会」や「モリ・カケ」に見られる安倍内閣の揉み消し手法をそっくり引き継いだ。

首相就任から二週間後まず行ったのが新会員候補の任命拒否だ。

拒否の理由を明確にせず、学術会議側が要求する追加任命にも応じず、ひたすら自らの体制を守ろうとする。

日本の叡智を結集した学術会議が時の権力によってねじ曲げられることが、日本国にとってどれほどの損失であることか!

 

菅政権は間もなく終わるが、終わりの最大の原因がこの任命拒否だと自覚している国民がどれほどいるのだろう。