The people Part2

○ 藤塚浜から新潟市に向かう途中、バイクの男の子が左手親指を立てて挨拶してくれたが、わたしは一呼吸遅れて気付いた。ありがとう。無事に帰りましたよ。
 
○ 角田岬で泊った民宿を営む80歳同士の夫婦。
夫は普段はアル中状態で、病院へ入れようかと思っているところだが、きょうは泊り客があるので飲まないでいると話した。おじいさんに何度も体に気をつけて!と言って別れた。
 
○ 米山の宿の女主人からは’07の地震の生々しい話を聞いた。
ちょうど葬儀の最中で火葬場が使えなくなり、他所の地域の火葬場に運ぶ際には腐敗が進んで、体液が垂れるほどだったという。
この1000mほどの米山が数日前から遠方に見え、2000mを超える高さに感じられた。
 
○ 谷浜から糸魚川まで続く久比岐自歩道を歩いていたとき、農作業帰りの電動車に乗ったおばあさんが、これでも飲みながら行きなさいと、飲み残しのお茶を手渡してくれた。
 
○ 糸魚川の駅で働いていたおじさんは、四国へは行ったことがないという。
ちょうど新幹線の工事中だったが、完成が旅のチャンスがない人たちの助けになればよいが。
 
○ 富山で一日観光をしていたとき、横浜から一人旅の30歳くらいの女性に会った。
夜行バスできて、そのまま美術館巡りをしたのでとても疲れたとのこと。
良い旅が続く事を願った。