昨日退院した

※ 12歳の頃の盲腸手術と40年近く前のお産以外は入院の経験がなく、今回は貴重な経験だった。
ドクター、ナースを始め、薬剤師、栄養士などすべてのスタッフが好印象で、快適な入院生活だった。

私の手術は4人のドクターの連携だったようだが、術前の説明から主に担当したドクターは私の子供より若いと思われる男性で、緊張を和らげながらてきぱきと処理していった。とはいっても手術台に上がり点滴が始まってから、終わりましたよと声をかけられるまでは何も知らないのだが。
手術室に入ってから個室に戻るまでは3時間ほどだった。
手術日から3日間は個室で過ごした。
体につながっている管が多く、多くの処置が必要なためだろう。
その後4人部屋へ。多少入れ替わりはあったが、その中で退院まで常に私は最年長だった。
私のいた病棟のフロアは呼吸器外科の患者ばかりだったようで、男女比率は圧倒的に男性が多かった。

医療の進歩を実感した。
切る部位が小さい。ピンポイントで施術し体をいじくり回さないので術後の痛みも小さい。

21時から6時までは消灯なので、夜中に目覚めた時はラジオレコーダーに録音しているNHK文化講座をイヤホンで聞いた。メモリーに入れてある古いものは5年前のもので、保阪正康姜尚中亀山郁夫小森陽一などお気に入りのものは何度聞いても飽きず、細かなところの聞き漏らしにも気づく。
夫は毎日、新聞を届けてくれた。
持参した本は山田風太郎著「人間臨終図巻4」で、これも何度読んでも飽きない。

とは言っても入院生活は結構色々ある。
朝夕の検温と血圧と酸素の測定、傷口の点検、数日おきの体重測定とレントゲン。
術前術後は外来で歯科検診もある。肺の手術は口からチューブを入れるので、雑菌が肺に入るのを防ぐため。
一日3回のネブライザー吸入、霧状態の薬が出てこれを吸うと咳が出始め苦しい。1回10分間だが、5分も過ぎるとあまり咳は出なくなる。

全般に体からすべての管がとれると、動きが自由になるので圧倒的に楽になる。

術後2日目から肺マック症の投薬も始まり、3種類の抗生剤を飲むのだが、その中の一つは視神経に悪影響を及ぼす副作用があるので、定期的な眼科の検診も必要になった。
病院とのおつきあいはまだ2年は続くようだが、ゆっくり付き合いたい。
運動は3ヶ月後から可能とのこと。

帰宅後疲れやすいので、食事は出来合いの惣菜を買うことが多い。
できるだけ手抜きしようと思っている。


※ 二男は今夜から穂高へ向かう。
天候と高速の運転が心配だが、無理せずに引き返す判断も大切にして欲しい。