開高健「人とこの世界」(中公文庫)

12人の人との対談集。
開高といえば、ベトナム戦争取材と釣りキチのイメージが強い。
豪放磊落(らいらく)に見えるが、それは躁状態のときで、うつ病で苦しんでいた。
一人娘も父の死後6年目に鉄道自殺していたことを知る。

散歩コースのダム湖の管理をしているおじさんが、土石止のコンクリートの上にわずかに溜まった土の部分に花を植えている。
マリーゴールドやコスモスなど少しずつ花が増えている。
管理人は二人いるが、花の世話をしているのは、常にそのうちの一人のみ。
ときどき出くわし、「こんにちは」とか「おはようございます」とか挨拶をする。

草抜きおじいさんはしばらく見かけない。