山友達SさんとKさん

⭐ 毎月山歩きをしていたSさんが、長い間お世話になりましたと菓子を持って挨拶に来た。
ここ3ヶ月ほどはSさんもKさんも体の故障があり、山歩きはできてなかった。

Sさんの話を聞いてみると、二人の関係が悪くなっていることがわかった。
と言っても一方的にSさんが傷つき、Kさんはそれが自分の言動にあることに気づいていないようだ。

話はこうだ。
銀行で40万円を下ろしたKさんはSさん宅に立ち寄り、一旦帰宅してからお金が必要な場所に行った時お金がないことに気づいた。
Sさん宅で落としたと思い込んだKさんはSさん宅に行き、落としてなかったか尋ねたがもちろん落としてはいない。
家で探してみるとSさん宅を出たKさんはすぐに家に戻らず、警察に行った。
その後Sさんは警察の事情聴取を受けることになった。

警察に、再度家に帰ってよく調べるように言われたKさん。
結果は、自宅の洗濯物を取り込んだソファーのところにお金はあったのだ。

おそらく20年以上の付き合いになるSさんとKさんなので、Kさんに疑われたSさんのショックは大きい。そこで我が家に来て、Kさんとの付き合いを控えたいと言った。

Sさんは88歳、Kさんは80歳だが、Sさんは耳が遠いが記憶などの認知機能はKさんよりもしっかりしていると、私の目にも映る。
Sさんは律儀で正直な人だし、15年近く付き合っている私から見ても、人のものを取ったりする人でないことはよくわかる。Kさんももちろんそれはわかっているだろうが、お金がなくなったということに動転し、自分の即座の思い込みを優先した。そこにSさんの人となりを思い出すことはなかった。
つまり、冷静な判断を誤った。
Kさんの認知機能の衰えが、深くSさんを傷つけた。

私の母も晩年、友人知人との諍いが増えていた。
それは認知症の進行と並行していた。
我が家に引き取ってからも、自分がしまい忘れた年金を私が取ったとよく言った。

Sさんの気持ちは当然だし、二人が元の関係に戻ることはないだろう。
認知機能の衰えは、こういう残酷な結果をもたらすこともある。


⭐ 3時までの太極拳の練習を終え、3時からだった民進党衆議院議員玉木雄一郎の国政報告会に15分遅刻して参加した。
こういう会に、これまで参加することはなかったが、なぜか今日は行ってみようという気になった。
4時ぴったりに話終え、簡潔な内容に好感が持てた。