「シベリアの月」

★ この本は昨年出版されたが、編集を担当した西岡秀子さんの講演が昨日、津田町であった。
西岡さんの父蓮井秀義さんはシベリア抑留者で、自らの体験を記録したものを娘の西岡さんがまとめた。
蓮井秀義さんと妻ユリエさんは共にさぬき市出身ということで、今回の講演会に繋がったものと思われる。

講演の中では、ソ連抑留者の研究で第一人者の村山常雄さんのことも出てきて、村山さんの書いた「抑留死亡者名簿」から父のシベリアで亡くなった親友佐藤利也さんの名も探し当て、埋葬場所などを確認している。

私は2013年6月にウズベキスタンの日本人墓地を訪れたが、その折に村山さんが70歳からこの作業を始め、「シベリアに逝きし人々を刻す」を出版し、ウズベキスタンでは882名が亡くなっていることを知った。 「シベリアに逝きし46300名を刻む」の著書では、埋葬地数864筆をウクライナ・モンゴル・ウラル以西・極東・シベリア・中央アジアの6地域に区分し、詳細な記録が掲載されている。

この講演を聞いた後に、次男が持ち帰っていたおざわゆき著「凍りの掌」というシベリア抑留記の漫画を読んだ。
おざわゆきさんもお父さん(小澤昌一)が抑留者で、その体験談を元に執筆している。
蓮井秀義さんと小澤昌一さんの年齢は一回り違い、蓮井さんが年長だ。

この講演を聞いた夜、ネットで本のことを調べていると、『岸邦晴のつれづれブログ』に行き当たり、そこに西岡秀子さんの娘さんのコメントを見つけた。
そこには子供の頃からお母さんから虐待を受けたことがトラウマになっているとの記述があり、大きな衝撃を受けた。
戦争の真実を明らかにし犠牲になった人々の死を無駄にしないための努力と、子供を虐待する行為が、私の中でどうしても結びつかない。
もちろん、娘さんのコメントはお母さんの仕事をなんら貶めるものではないのだが、子供を健やかに育てることは娘さんの言うように、最もたいせつなことだ。


★ 定例登山下見で志度の「さぬきの森森林浴公園」に出かけた。
暑いので無理のないルートを選んだ。

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2013年7月にもここを選んだが、そのときは台風の後で陽だまりコースの方は通行止めになっていたので、木漏れ日コースのみ歩いた。

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こちらは陽だまりコースの展望所から小豆島方面の眺め。 星ヶ城山が正面に見える。

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こちらは木漏れ日コースの展望所から。 正面に八栗山、その左後ろに屋島

両方歩いても休憩を入れて1時間くらいだから、この時期でも大丈夫だろう。