夫を見ていて

⭐ 夫を連れて「道の駅むれ」へ昼ごはんを食べに行った。

雨なので、まず駐車場から最初のアプローチのわずかな段差で、夫は滑り危うく転びそうになった。
次に食堂で、トレーに置いた湯呑みを何かのはずみでひっくり返し、トレーの上に全てのお茶がこぼれた。
それは私が注いであげたお茶だが、さすがに私に代わりのお茶を頼むのは悪いと思ったのか、自分で注ぎに行った。
ところが何か困っている様子なので、私は箸を置いて夫のところに行った。
ジャーの下部にあるタブを手前に倒すだけなのだが、それがわからなかったようだ。

夫は車谷長吉の没年と同じ69歳、私は高橋順子に比べるとはるかに手間のかからない生活を送っているが、夫の老いを強く感じている。
夏に夫は不思議な交通事故を起こしたが、本人もそれは老化に原因があると思っているようだ。
すぐに新車を買ったが、気をつけて運転してもらうより方法がない。
毎日午後は車で碁をうちに出かけているので、その楽しみは奪えない。

一時脚が痺れるとか腰が痛いなどを訴えることが多く、家庭菜園も植えたものの食べられる状態にならず、なかなか収穫はできなかったが、去年の冬野菜くらいから手間をかけて作るようになり、夏野菜もたくさんでき、収穫と近所に配るのが忙しい毎日だった。

今年は私も自分の老いを意識することが多かった。
テキパキできないが、ゆっくりとでも手抜きしない生活を送りたい。