桜桃忌(6月19日)について

※ 桜桃忌とは太宰の命日だと思っていたので、そうじゃないことを知り驚いた。

6月19日は遺体発見の日であると同時に太宰が誕生した日だという。正確には玉川上水に入水した日が6月13日なので、19日は命日ではない。

亡くなったのが39歳を迎える直前の38歳だったというのも驚きだ。写真などで見る印象から40代半ばかと思い込んでいた。

 

2009年の歩き旅は5月12日出発で、青森から酒田までだった。

歩き旅と観光は両立しないので、どこかに立ち寄るということは滅多にないが、斜陽館は訪れてみたかった。

メモを見てみると、5月14日は雨だった。この日の行程を半分の13kmにし、宿泊するサンルート五所川原にリュックを預け、午後から津軽鉄道で金木に向かった。メモから少し引用するとーー国道沿いのりんご園は2〜3mの高さに剪定され白い花をつけている。金木へ向かう車窓からの眺めは広い水田と原野が続き北海道を思い起こす。途中「毘沙門」という駅にはグループホームがポツンとあった。時折雨脚が強くなる。館をじっくり見ていると寒い。出てから向かいの物産店のコーヒーで温まる。・・・金木は太宰でもっている。仮に井伏ならどうだろう。こうはならない気がする。やはり太宰でこそだ。鴨の番いが水を張った田で泳いでいる。ーー

 

2005年、娘と共に「東京国際スリーデーマーチ」に参加した。

1948年太宰が入水した玉川上水はすでに入水できる川ではなくなっていた。