映画「桜色の風が咲く」

※ 11日水曜日、この作品を観るためにソレイユへ向かった。

全盲ろうの福島智さんのお母さんの令子さんを描いた作品だ。

手元に2017年9月7日毎日新聞の切り抜きがある。それによると、2003年4月米紙タイムが選んだ「アジアの英雄」の一人に智さんは名を連ね、東大先端科学技術研究センターで活躍が期待されたとき、体調に異変が起きた。不意にめまいがし、エネルギーが切れたように動けなくなった。2年後にやっと診断されたのが「適応障害」。ストレスが原因で感情や行動が制御しづらくなる精神疾患で、皇后雅子さんの罹患で広く知られた。

智さんは精神は強いと自負していたが、意志の力とは違うところで脳は影響を受けるのだと実感したという。適応障害は断続的に再発し、つらいときは大学を数ヶ月休んでいるとのこと。

盲ろうになって35年(記事が書かれた時点で)。生きていることとは何なのか。それを明らかにしていくことが自分の役割ではないか。

盲ろうになって間もないころ、友人が手のひらに書いてくれた、短いメッセージーーしさく(思索)は きみのために あるーーこのシーンは映画にもしっかり描かれていた。

記事から5年半が経つので、智さんは60歳、母の令子さんは90歳近い。