渡辺京二著「近代の呪い」

★ 石牟礼道子の「あやとりの記」を購入した折、渡辺京二の「近代の呪い」も同時に買った。

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渡辺京二(1930~)は石牟礼道子(1927~)をずっと支えてきた人なので、どのような人なのか読んでみたいと思っていた。
2010~2011にかけてのいくつかの講演をまとめている。

著者は近代の呪いとして、①インターステイトシステム と ②世界の人工化を上げる。
①について・・・
 世界経済が国家間の熾烈な競争として営まれるあり方。
諸国家がそれに沿って動かざるを得ない一連のルールで、民族国家間の枠組みを強化してゆくことにつながる。
②について・・・
 地球という実在を人間の便宜のために存在すると考える感覚。
結局は死すべき運命にあるはかない人間存在を、コスモス=自然という実在の中に謙虚に位置づける感覚を失わせる。

著者が80歳を過ぎて取り組んだ「フランス革命再考」も興味深かった。
教科書に書かれてある――フランス革命は自由や平等や友愛の精神を掲げた近代の幕開け――という神話を再検討している。


★ 今日で4日間、香川は深い霧で始まる日が続いた。

毎月山歩きしている友人が、島根中海の大根島へ行っていたと土産を届けてくれた。
トビウオのちくわ、きくらげの佃煮、黒豆煎餅で、竹輪と佃煮はさっそく昼ご飯のおかずに。
豆腐とキノコを入れたすまし汁だけ作り、炊き立てご飯で美味しくいただいた。


★ 東京の娘から夜電話があったが、風邪で声がかすれており、咳もでていた。