松沢哲郎氏(京都大学霊長類研究所教授)

★ 日経サイエンス欄に松沢氏が日曜日にコラムを連載している。
今日は――スマトラ島と日本の違い――と題して以下の内容が書かれていた。

…自然条件はよく似ているが、スマトラ島と日本で大きく違う点がひとつある。 スマトラには原発がない。 火山が噴火しても、巨大地震が起きても、津波が襲っても、原発の心配をする必要がない。
 東日本大震災の前、日本には17カ所に57基の原発があった。 東京電力福島第1原発炉心溶融事故のあと、一部は廃炉が決まり、ほかも徐々に停止して、現在は1基も稼働していない。・・・繰り返すが、現在、原発は1基も稼働していない。 すべての原発は原則40年で次々と廃炉にしていく必要がある。 いかに災害から身を守り、被害を最小限に食い止めるか。 それを考えたとき、原発を持ち続け、半減期のきわめて長い放射性核廃棄物を保持し続ける危険とコストを、日本人はもう一度深く考えるべきだろう。

全く同感だ。 この一点においてわたしは吉本隆明を許せない。