大井造船作業場&松山刑務所 見学

★ 一昨日、6:20に家を出発、三木で友人と合流し、愛媛に向かった。
まずは今治市大西町新町にある松山刑務所大井造船作業所を目指す。
入野PAでトイレ&軽い朝食、その後いよ小松JCTからの今治小松自動車道は私にとって初めての経験だった。 橋げたの高い高架道路が多かった。
運転は友人のKさんなので、私は助手席でスマホナビするだけだが、ほとんどフル充電で出発したが2時間程で30%になったので、シガーソケットに繋いだ。
9時過ぎ作業所に到着。
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「株式会社 新来島ドック」と書かれた玄関門扉脇。

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敷地内に入り、唯一撮影許可がおりた「友愛寮」。
入り口階段の下には立派な鯉が数匹泳いでいた。 この建物で受刑者である作業員と職員が共に生活している。24時間勤務に近いので職員の平均勤務年数は2年とのこと。
居室を主に見学したが、鉄枠の二段ベッドが2つあり、定数4人の部屋が多いが、2~3人で使っているようだった。ベッドの奥に窓に向かって机があり、本が数冊並んでいた。
刑務所の居室は和室しかみたことがなかったが、ここの居室の床はPタイルで、暖房が全くないのでどれほど底冷えするかと気になった。
図書室も見学したが、古い本が多かった。
刑務所の消灯時刻は9時がほとんどだが、ここは10時でゆったりしている。

溶接やクレーン運転免許などの合格率はとても高かった。
これらの資格が再犯率を低くしているのは明らかだろう。(過去50年間のそれは12.5%、直近3年間はゼロ。)
せっかくヘルメットを被っての見学だったが、時間の関係で作業風景は見られなかった。

この建物の裏は斎灘に流れ込む川で、水害に備えての食料を確保した一室もあった。


午後は作業所から車で1時間半ほど離れた東温市にある松山刑務所へ移動した。

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ここで新鮮だったのは体育館があったこと。
体育館の2Fに本が並んだ書架が見えた。下から覗いただけなのでそれらの内容はわからない。
受刑者は一日の一定時間運動の時間があるが、体育館があれば雨の日でも心配ない。

どこの刑務所でもそうだが、我々見学者が通路などで受刑者とすれ違う時、必ず刑務官が脇にいて受刑者は通路と反対側を向いて気をつけ、ないしは休めの姿勢で直立して我々の通過を待つ。
ここでの作業指定(受刑者が入所後作業を決めるまで)の部屋で、受刑者がずらりと座り後ろ向きで手を停めている風景には違和感を感じた。
手を停める理由はわからない。

作業報奨金はひと月でも1万数千円だという。

高浜虚子の句碑があった。 「春水や 矗矗(ちくちく)として 菖蒲の芽」
矗矗とは直立して伸びるさまをいうそうだ。 「雪解けの冷たい水が真っ直ぐに伸びていこうとする菖蒲の芽を潤している」 という内容か?
受刑者の更生を祈って詠んだ一句とされる。

もう一つ印象的な出会いがあった。
参加者の中に、初めて参加したという礼儀正しくまじめで誠実そうな青年がいた。
みんなの到着を待つ間、二言三言挨拶を交わしただけだが、こういう青年はとても生きにくい今の社会だ。
ふと、オームの信者にもこういう感じの人が多かったのだろうと想像した。
彼がオームでなく、アムネスティに出会えたことは僥倖だったかもしれない。