★ タイトルの著者はケン・
リュウ(1976生まれ)、中国系
アメリカ人。
母は
文革のなか、10歳で父母が亡くなり孤児となり、香港を経て
アメリカ人の夫に買われていく。
アメリカでの生活の中でも、中華料理を作り中国語を話す母は息子が長じるにつれ疎まれていく。
母は息子が幼いころ、包装紙で様々な動物を作り、息子にとってもそれらは宝物だった。
そんな母が40歳にもならない年齢で癌で逝く。
母が亡くなり2年後、息子は母の人生について記した手紙を読む。
この手紙が圧巻。
紙の動物が動くというファンタ
ジーに触発されて、1969年の
松谷みよ子著「ふたりのイーダ」を思い出した。これが出版されたときはとても話題になり、映画化もされた。
こちらも図書館で借りて再読。改めていい作品だと思った。
原爆を扱った児童文学はこの作品と「
はだしのゲン」が双璧かもしれない。
★ しばらく
辺見庸のブログを覗いてなかったら再開されており、絶版になっていた
堀田善衛著「時間」が
岩波現代文庫から復刊されたとあった。