劇映画「母」山田火砂子監督 三浦綾子原作

※ 3日前、自主上映された小林多喜二の母を描いたこの作品を観に高松へ。
社会福祉センターで上映され、画面が少し小ぶりだったが、コミュニティーホールはほぼ満席だった。

三浦綾子原作だからか(こういう表現は正しくないだろうが)、息子を亡くしてから28年を生きた母はキリスト教に安らぎを与えられ、88年の生涯を閉じる。

私が興味を惹かれたのは多喜二には2人の女性がいたということ。
その1人はタキさん(田口タキ)で、この女性は映画でも比較的詳しく描かれている。
貧しさから遊女に身を落としているが、多喜二は初ボーナスで彼女を救い出す。小樽時代の恋人。
もう1人は映画では名前も出ないが、通夜の席に登場するも多喜二の母セキに追い払われる伊藤ふじ子。
映画のあと調べてみると、彼女は潜伏中に一緒に暮らした女性で、多喜二の死後漫画家森熊猛と再婚し、1981年くも膜下出血で70歳で亡くなる。
この森熊猛がそこらの男どもとは違い、ふじ子の遺骨を彼女が分骨し持っていた多喜二の遺骨と合わせて埋葬したという。こんなに深く広い愛情を持った男に私はまだお目にかかったことがない。
ふじ子亡き後森熊猛は23年を生きて、95歳で亡くなる。
田口タキは戦後横浜の貿易商の事業家と結婚し、1979年夫に先立たれ、1980年72歳の時それまで続けてきた澤地久枝との手紙のやり取りを断った。享年102歳。
伊藤ふじ子については、澤地久枝著「続昭和史のおんな」に詳しい。
私は1986年に読んでいるはずだが、全く覚えていなかった。

小林多喜二 1903~1933
母 小林セキ 1873~1961
伊藤ふじ子 1911~1981
田中タキ 1907~2009


※ 夫の好物ハタハタの一夜干しを作る。

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※ 週に2回クリーンセンターへ薪拾いに行っている。
だいぶん暖かくなってきたので、週1回でもいいかな。

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今回のは大物だ。