マンガ「神聖喜劇」より

第4巻に印象に残るセリフが3カ所あった。

その1.
「この○○のような人間は“悪”または“不正”または“権威”にみずから加担するか追随するかしているくせに、彼における“面従腹背の苦衷”とか“良心の痛み”とかいうような物をこそこそ訴えたりぼそぼそ匂わせたりしたがる わたしの悟性は私自身のそういう見方考え方における“狭量”なり消極的“狷介”なりをわずかに内観しなくもない しかしわたしの感性は、その類の人間を“悪”または“不正”または“権威”への積極的な加担者・追随者をよりもいっそう強く嫌悪(むしろ軽蔑)しがちである」

その2.
「一般に人は他人の専門技能をなまじっか心安く使用したがったり使用したりすべきではない なかんずくそのような意味においてこそ 一般に人の専業なり生業なり専門技能なりは それとして尊重せられるべきである」

その3.
「一時期なまじっか時の勢いか何かで“左”に関係した人間が 受動的にせよ能動的にせよ心身共に--“身”だけじゃなく“身”も“心”も“共に”だね --運動を離脱すると、そいつは普通一般の人間よりもずっと始末に負えない そういう経歴の人間がいったん方向転換したら ひどく質の悪い反動主義者ないし裏切り者になる・・・」

いずれの言葉からも何人かの具体的な人の顔が思い浮かんだ。