The life that I did heartily.

☆ 『しみじみとした生活』を英訳すると、タイトルの表現になる。
でも、heartily と しみじみとした はちょっと違う。
 
車谷長吉は『世界一周恐怖航海記』のなかで、――この船の生活には、慰めがない。 しみじみとした生活がない。―― とピースボートに乗船した感想を述べている。
 
彼は自宅で飼っているナマズ(だったと思う)に母親と同じ名前を付けて、かわいがっている。
船の生活はそういった慰めがないことを嘆いているのだ。
 
草花に水をやったり、家に来る小鳥を眺めたり、人は毎日の生活の中に何らかの慰めを見出している。ぼんやりしたりほっとする時間だ。
小津の映画もそのような雰囲気がある。
 
先日、知り合って4年くらいになる30歳程の若い女性が、「○○さんはロハスな感じがします」 と私に言った。
「?」 ときどき聞く言葉だが正確な意味は知らない。 なんとなくスローなイメージしかもってなくて、調べてみた。
lohas とは lifestyles of health and sustainability の略で、直訳すると 健康と持続可能性に価値を置くライフスタイル ということになる。
そう言われる理由はなんとなく理解できる。
たとえば、いつも質素な服を着ていたり、化粧をしていないことなどだろう。
 
しかしわたしは 『あなたを見ているとしみじみとします。』 と言われた方が断然嬉しい!
 
ひとはみな、しみじみとした時間を持ちたいのだ。
 
 
☆ すばらしく暖かでよい天気、いつものコースを歩いていると、子どもたちが小学校時代にお世話になった用務員さんとすれ違った。
声をかけると向こうも覚えていてくれた。
身体を悪くしたときがあり、それ以来週に3~4日歩いているとのこと。
ほんの数分の立ち話だった。
好天のときは、やはり歩いている人が多い。